エアプランツ(チランジア) / キセログラフィカ、ウスネオイデス、コットンキャンディー

season 3 2/12

エアプランツ
パイナップル科の着生植物
根も土もいらない。

最近エアプランツを買いましてね。
エアプランツ...
樹木や岩にくっついて???する着生植物で空中で???しているように見えるんでエアプランツと呼ばれています。まぁー土もいらないしたまに霧吹きするだけであとは空気中の水分を吸ってくれるから、まー世話が楽ですよ。

エアプランツは別名チランジアっていうんですけど、こちらの赤い花が咲くチランジア・イオナンタは初心者向けで育てやすいです。壁に掛けるタイプでしたらウスネオイデスとか、あとコットンキャンディーも花がきれいで人気があります。

それにしてもこいつを見ていると落ち着くのはいったいなぜかと俺は考える。ほかの植物なら風にさわさわ葉を揺らすなりツルを伸ばしてふざけるなりするのだが、こいつは一切しない。することと言ったら風に吹かれて転がるか小さく縮こまって棚の後ろに落ちてるくらいで、ただ口をつぐみ、目を閉じて、じっと佇んでいる。何か意思を持って沈黙し、気配を消し、遠い過去科(画面ママ)未来に、思いを馳せているかのように見える。わかった。書いていたら分かった。俺が何年かに一度エアプランツを欲するのはその無口さを自分のものとしたいときだ。饒舌に自分を語ったあと、俺は過剰な自我に飽き飽きし、殻を閉じたくなる。けれど世間はそうはさせてくれない。新聞、テレビ、インターネット。情報の渦のなかで俺たちはしゃべりすぎ、見すぎ、聞きすぎる。でなければ不安になり、毎日を暮らせないようになっているのだ。そんなときエアプランツは俺の代わりにだまっていてくれる。そっぽを向いて、何も言わずにいてくれる。今日も俺は奴に霧吹きし、重さを手のひらで感じ、また元の場所へと戻すのだ。寡黙に佇む、俺の小さな分身を。

f:id:ti-nspire:20210409132437p:plain
f:id:ti-nspire:20210409132805p:plain
f:id:ti-nspire:20210409133434p:plain
f:id:ti-nspire:20210409134312p:plain
f:id:ti-nspire:20210409134337p:plain
f:id:ti-nspire:20210409134358p:plain
f:id:ti-nspire:20210409140138p:plain
f:id:ti-nspire:20210409142451p:plain
f:id:ti-nspire:20210409142622p:plain
f:id:ti-nspire:20210409143121p:plain