半導体製造装置用語辞典, p.203
プラズマフラッドガン
plasma flood gun
PFG
エレクトロンフラッドガンと同様の目的のための正チャージの中和機構。プラズマを利用してウェーハ上に低エネルギーの電子のみを導くようにした。エレクトロンフラッドガンと比して,電子の過剰供給が起こりにくい。-
(非公式訳)最新のion implanterは一般に、ウエハの帯電を中性化する手段としてPlasma Electron Floods (PEF)を使う。
https://www.nissin-ion.co.jp/dic/application/post_41.html
イオン注入中のウェーハは、イオンビームによって常に正の電荷を与え続けられ、電気的に帯電させられる。(これをチャージアップという。)
チャージアップが発生すると、例えば、帯電した電荷の緩和(放電)によりレジストが破裂したり、デバイスそのものがダメージを受けることがある。
この対策として、注入による帯電を中和させるため、エネルギーの低い電子をウェーハに供給する。これをエレクトロンフラッドガンと言う。この電子の源としてプラズマを使用するものを、特にプラズマフラッドガンと言う。