season 2 8/12
俺に国はない。19世紀後半、ロシアから流れ着いた自由の国、アメリカ。だけどよぅ、自由なんてどこにもなかった。国に忠誠誓ってなんになる。俺の名前はTumble Weed (タンブル・ウィード)。さすらいの植物さぁ。断っておくが、藁じゃねーぞ。夏の俺は青々としている。だが秋になると茎が折れちまって、こうやって転がりながら種をまくのさ。帰るところなんてありゃしねー。風に吹かれてどこまでもゆく。人の家(いえ)でも勝手に上がるぜ。俺が西部劇の象徴だぁ? くだらない。ああいう品のない銃は趣味じゃないんでねぇ。やっぱぁマグナムだろう。俺を藁と呼んだ人間たちに思い知らせてやろう。時は満ちた。2014年、俺たちは叛乱を起こした。どうだい、この迫力。CGじゃねーぞぅ。本物の火事だ。近寄ったらヤケドするぜ、お嬢ちゃん。俺がタンブル・ウィード様だぁ。
この藁、邪魔だなぁ。
あっ、すいません。
西部劇に出てくるヒユ科の植物(season 3 2/12)
