MSL (mean sea level)、QFE、QNE、QFF、QNH、altitude、height、elevation、lapse rate

ごくおおざっぱにまとめるとどうやら下のようである。

  • Qはquery、questionなど。
  • QNHは、海面付近の気圧を高度0に設定して実際の外気圧から高度を推定する。NHはnautical height、あるいはnormal height。標準減率に基づいた海面気圧。
  • QFEは、滑走路面付近の気圧を高度0に設定して実際の外気圧から高度を推定する。FEはfield elevation。
  • QNEは、1気圧(1013.25 hPa)を高度0に設定して実際の外気圧から高度を推定する。NEはnautical elevation。
  • QFFは、気象観測所の状態(気温、気圧、湿度など)から気象学的手法に基づいて導いた、平均海水面(MSL)での気圧を高度0に設定して実際の外気圧から高度を推定する。実際の温度減率に基づいた海面気圧。
  • もし空港が海面にあればQFEとQNHとは等しい。

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altitudeはMSLから空中の一点までの垂直距離。
heightは地面から空中の一点までの垂直距離。
elevationはMSLから地上の一点までの垂直距離。

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現代天気予報学―現象から観測・予報・法制度まで, p.54

(略)している限り問題はないが,巡航から高度を下げて着陸に移るときには,工夫がなされている.すなわち航空法で,高度が14000フィート以下で飛行する場合は,高度計の原点を最寄りの空港の現地気圧に規正しなければならないとされている.その場合は,当該空港の標高をゼロとした高度が表示される。着陸の場合は飛行場の現地気圧を時々刻々,無線で受信して原点を規正しながら降下するので,着陸したときには,ちょうど航空機の高度表示が滑走路面に一致するゼロになる.(←引用註: これがQFEか?)

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羽田空港WEATHER TOPICS, 通巻 第 54 号

  • 気圧高度計規正値(QNH):
    滑走路に着陸した航空機の気圧高度計が滑走路の標高を示すように、気圧高度計原点を平均海面上 3m の高さに合わせるための気圧値です

  • 飛行場現地気圧(QFE)など:
    滑走路に着陸した航空機の気圧高度計が高度「ゼロ」を示すように、気圧高度計の原点を飛行場の標高から 3m の高さに合わせるための気圧値です。

那覇航空測候所

  • QFE: 飛行場の標高から3 mの高さにおける気圧の値を高度0と見なす。
  • QNH: 平均海面上から3mの高さにおける気圧の値を高度0と見なす。

JAL航空実用事典

  • QNEセッティング: 巡航中にはすべての飛行機の気圧高度計の基準(指示高度が0ftになるときの外気圧)を29.92in-Hg(1013hPa)にセットしてやれば,各飛行機とも同じ基準に基づいた気圧高度で飛行しているので,たとえば東行便と西行便の間に気圧高度で2,000ft(約610m)の間隔をあけておけば,たとえ真高度と気圧高度とが異なっていても,各機の間には十分な上下の間隔が得られ,衝突を避けることができる。このような高度計のセッティング方式をQNEセッティングという。
  • QNHセッティング: 離着陸空港に近い空域を飛行するときは,飛行機同士あるいは飛行機と地面との衝突を避けるため,飛行機が空港にあるときに,気圧高度計がその空港の標高を指示するように,すなわち海面からの気圧高度を指示するよう高度計をセットする。このような方式をQNHセッティングという。
  • QFEセッティング: 一部の国では,機体が空港にあるときに,気圧高度計の指示が0ftになるようなセッティング方式を採用しているが,この方式をQFEセッティングという。

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https://www.bakerhughesds.com/sites/g/files/cozyhq596/files/2018-11/jap_-_pace1000_user_manual_ki0470.pdf

  • QFE - 海面での大気圧、温度補正、航空高度の調整。高度計に設定すると、高度が測定されます。
  • QNE - 国際標準大気 (ISA) 1013.25 ミリバールにおける海面の大気圧。
  • QFF - 観測時の実際の温度を平均気温として、平均海水面 (MSL) に換算した場所での気圧。
  • QNH - 平均海水面 (MSL) での大気圧 ( 局所圧力、測定圧力、地域予測圧力(RFP))。高度計に設定すると、高度が測定されます。
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